数日前にこのテーマを設定した際、多くの課題や困難があることは承知していた。
まず、日本全体の視点から見ると、東京の一極集中は依然として進行中であり、強化されつつある。東京圏外はほぼすべて地方である。特に若年層の都市化の背景には深い発展ロジックが存在する。
次に、関西・近畿の視点から見ると、大阪の集中度も非常に高い。関連企業の小規模データ調査によれば、関西圏における大阪企業の集中度は50%を超えている。京都、兵庫、奈良、和歌山、滋賀、三重は第二・第三のノード都市を形成しており、けいはんな学研都市は学術界以外の企業コミュニティでの認知度が低く、影響力も限られている。
さらに、淡路島自身の視点では、過去50年間の人口推移は減少傾向にあり、高齢化が進み、若者は外部に発展の機会を求めている。
以上の三点を踏まえると、淡路島の将来的な可能性やポテンシャルを論じる際、「イノベーションアイランド」を大々的に掲げるのは現実的とは言い難い。しかし、「ロマンチック淡路島」と位置づけることで、周辺地域の発展の停滞を打破し、関西、さらには東アジアにおける重要な拠点都市として機能させる可能性がある。
大阪では、舞洲、夢洲、咲洲の三島が、過去の「負の資産」から都市・地域開発の「正の資産」へと転換しつつある。日本国内では、南方の沖縄が観光産業の繁栄のみならず、国際的人材の循環にも成果を上げている。東アジアでは、韓国の済州島も島型地域開発の成功例として知られている。
淡路島には三つの主要な強みがある。
第一に、重要な連結位置である。淡路島は瀬戸内海にまたがり、四国と本州を結ぶ中継地点であり、太平洋の開放性、明るさ、広大さに面している。これは、資源は豊富でも日本海に面する「歌比仁半」地域とは異なり、地域文化の開放性に差をもたらしている。三つの海峡は神戸(明石市)、和歌山、徳島(鳴門市)に極めて近接している。
第二に、淡路島は長い歴史を持ち、かつての王家の料理人の食材の発祥地として知られる。このブランドは現在でも高い魅力を誇る。食文化、スローライフ、海辺の景観、温泉、テーマパーク施設が観光誘致の重要なラベルを形成している。
第三に、既存の産業資源は観光産業にとどまらず、二次産業、造船業、香料製造業、海洋漁業なども存在する。面積500平方キロメートル、人口15万人の島内には三つの大学・キャンパスがあり、関西大学、龍谷大学、名古屋大学との産学連携も継続的に行われている。
淡路島への着眼は、洲本市由良町にある、海岸から100メートル以上離れた鉄骨造・店舗付き物件(敷地面積900平方メートル)から始まった。この物件は市中心部から7~8キロメートルで、県道、学校、寺社、市役所の支所、港が半径500メートル圏内に存在する。ここでの分析は、単なる不動産紹介ではなく、開発資源の選定、起業拠点、事業モデルの検討である。
淡路島は開発の適地となり得るか。なぜ大阪の都市部を選ばないのか。兵庫、滋賀、和歌山、奈良の地方資源と比較した場合、どのように選択するか。
不動産の潜在力は用途と位置づけに依存する。セカンドホームとして使用する場合、広い敷地に庭や書斎を設け、民泊やホテルを開業できる。港では自家用クルーズ船や漁船を停泊できるか。周辺で農業や畜産を展開できるか。最低限、自給自足可能な規模であれば望ましい。これが淡路島の小規模視点での機能と選択肢である。
技術革新が重視される時代において、イノベーション、ハードコアな技術革新や起業に特化すると、多くの地域が突出することは困難である。技術革新の優位性は、ますます首都圏のコア地域や優れた大学教育資源を持つ都市に集中している。
淡路島は、ロマンチックスタイル、食文化、文化創造の島として位置づけることで、若者や創造的な文化・クリエイティブ人材を惹きつけ、定住・創造の場とする可能性がある。
淡路島は、関西圏における「生きた駒」として機能し得る。淡路島の発展により、大阪の内陸資源は大幅に拡張され、四国地域まで連動する可能性がある。淡路島が国際観光島、金融イノベーション島、文化創造人材が集うロマンチック島となるか、今後の展開が注目される。